入館10万人に 長岡 /新潟
毎日新聞 2016年1月19日 地方版
幕末の長岡藩士、河井継之助(1827〜68年)の書や人物像などを紹介する長岡市の「河井継之助記念館」の入館者数が18日、10万人を突破した。節目の入館者になった同市の鈴木絵理さん(29)と長男悠仁(ゆうと)君(1)には、森民夫市長から、河井が書いた座右の銘を印刷した色紙などが贈られた。
鈴木さんは一昨年春に福岡県から転居して来たばかり。「図書館で初めて存在を知り、もっと知りたくて訪ねた。この機会に長岡の歴史をもっと学びたい」と話した。
同館は2006年12月、河井の生家跡にあった個人邸宅を市が取得して開館。河井の書や旅日記「塵壺(ちりつぼ)」、知名度を一挙に高めた司馬遼太郎の小説「峠」の自筆原稿などが展示されている。幕末の長岡の歴史とともに河井の人物像や思想、業績も解説。入館者の8割が県外客で、リピーターも多いという。稲川明雄館長は「現代社会でも希望の星として、人々を元気付ける人間的な魅力がある。若者や外国人にも河井のメッセージを伝えられるよう工夫していきたい」と話した。【金沢衛】
河井継之助記念館の来館10万人目となり、森民夫市長から記念品を受け取る鈴木さん=18日、長岡市長町1